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キャリアの選び方更新日:読む時間:約7分

人が足りていない仕事を国の数字で見る|有効求人倍率の見方と調べ方

この仕事は人が足りていないと聞くけど、本当なのかな。

求人の数と仕事を探す人の数のつり合いは、「有効求人倍率」で見られます。
数字の意味と読み方、全体と職業別の違い、最新の数字の調べ方を書いています。

この記事でわかること

  • 有効求人倍率の意味と、1を超える・下回るの読み方
  • 全体の数字と職業別の数字の違い(季節調整値と実数)
  • 最新の職業別の数字を自分で調べる方法と、見るときの注意

有効求人倍率って何?

「人が足りていない仕事」って、どうやって分かるの?

有効求人倍率は、仕事を探している人1人に対して、求人がいくつあるかを表す数字です。厚生労働省が、ハローワークの求人・求職・就職の状況をまとめた「一般職業紹介状況」として、毎月公表しています。

有効求人倍率の数え方

1

月間有効求人数

前の月から続いている求人(求人票の有効期限が翌月以降にまたがり、まだ人が決まっていないもの)と、その月の新しい求人を足した数。

2

月間有効求職者数

前の月から続いている求職者(求職票の有効期限が翌月以降にまたがり、まだ就職が決まっていない人)と、その月に新しく申し込んだ人を足した数。

3

有効求人倍率

月間有効求人数を、月間有効求職者数で割った数。

その月の新しい求人の数を、新しく申し込んだ人の数で割った「新規求人倍率」という数字もあります。

もとになるのは、ハローワークで扱った求人と求職です。新規学卒者(新卒)の求人と求職は、この数字に含まれていません。

1を超える・下回る

倍率は、求人の数を、仕事を探す人の数で割った数字です。1を超えると求人の数のほうが多く、1を下回ると仕事を探す人の数のほうが多いことを表します。

倍率の読み方

1を超える

求人の数が、探す人の数より多い。たとえば1.5倍なら、探す人10人に対して求人が15人分。

ちょうど1

求人の数と、探す人の数が同じ。

1を下回る

求人の数が、探す人の数より少ない。たとえば0.5倍なら、探す人10人に対して求人が5人分。

倍率が大きいほど、1人あたりの求人の数が多く、就職しやすいと考えられます。求人が多くても、希望する人がもっと多い仕事では、採用されるのは難しくなります。だから、求人の数は探す人の数と比べて見ます。

全体の数字と職業別

ニュースで「1.18倍」って聞いたけど、どの仕事もそうなの?

ニュースなどでよく出る数字は、すべての仕事をまとめた全体の数字です。2026年8月の有効求人倍率は1.18倍でした。この数字は、新卒を除き、パートタイムを含む「季節調整値」です。

数字の2つの作り方

季節調整値

加工していない数字から、季節によって毎年くり返す増え減りを、統計の方法で取り除いた数字。前の月と比べるときに使います。

実数(原数値)

何も加工していない数字。季節による増え減りが入っているので、前の年の同じ月と比べて見ます。

職業別の数字は、仕事の種類ごとに求人と求職を数えたものです。同じ月でも、仕事の種類によって倍率は大きく違います。職業別の表は、季節調整をしていない実数で出ています。

同じ2026年8月でも、職業別の表の「職業計」は1.06倍で、全体の1.18倍とは一致しません。職業別の表は「常用(パート含む)」の実数で、表に書かれた条件が違うためです。季節調整をしていない全体の数字(実数)は1.16倍です。数字を比べるときは、同じ条件の表どうしで比べます。

職業別の数字(2026年8月)

2026年10月2日に公表された、2026年8月分の全国の数字です。大きな分類の11の職業を、表の順に並べています(倍率の出ていない「分類不能の職業」は省いています)。

職業別の有効求人倍率(全国・2026年8月)

職業計

1.06倍

管理的職業従事者

0.81倍

専門的・技術的職業従事者

1.73倍

事務従事者

0.37倍

販売従事者

1.85倍

サービス職業従事者

2.63倍

保安職業従事者

6.99倍

農林漁業従事者

1.02倍

生産工程従事者

1.60倍

輸送・機械運転従事者

2.08倍

建設・採掘従事者

5.10倍

運搬・清掃・包装等従事者

0.66倍

常用(パートタイムを含む)の数字です。常用は、雇用期間の定めがないか、4か月以上の雇用期間が決まっている働き方(季節労働を除く)。職業の分け方は、2009年12月改定の「日本標準職業分類」によります。

大きな分類の中でも、細かく分けると数字は違います。たとえば、事務従事者は0.37倍で、その中の一般事務従事者は0.29倍です。サービス職業従事者は2.63倍で、その中の介護サービス職業従事者は3.89倍です。

ヒント

気になる仕事があるなら、細かい分類の数字まで見ておくと、その仕事に近い数字が分かります。

見るときの注意

  • ハローワークの求人と求職の数字ハローワーク以外の求人の情報は含まれていません。そのため、労働市場全体の動きとは違うことがあります。
  • 新卒の分は入っていない新規学卒者の求人と求職は除かれています。
  • 作り方の違う数字を並べない季節調整値は前の月と、実数は前の年の同じ月と比べます。全国か都道府県か、常用か、パートタイムを含むかも、表の上で確かめます。
  • 正社員の倍率は別にある2026年8月の正社員有効求人倍率(季節調整値)は1.00倍です。正社員の求人の数を、パートタイムを除く常用の求職者の数で割って出しています。この求職者には、派遣や契約社員を希望する人も含まれるため、厳密な意味での正社員の倍率より低い値になります。

最新の数字を調べる

数字は毎月公表されます。職業別の最新の数字は、次の流れで調べられます。

職業別の数字を調べる流れ

1

「一般職業紹介状況」のページを開く

厚生労働省のサイトの統計のページです。「結果の概要」から、一番新しい月の「一般職業紹介状況(令和◯年◯月分)について」を開きます。報道発表資料と参考統計表のPDFがあります。

2

参考統計表の職業別の表を見る

参考統計表に、全国の職業別の表があります。表の上の「常用(パート含む)」などの書き方と、年月を先に確かめてから、「有効求人」の下の「倍率」の列を読みます。

3

e-Statで表を開く

政府統計の総合窓口(e-Stat)の「一般職業紹介状況」には、「職業別労働市場関係指標(実数)」の表があります。都道府県ごとの全体の数字の表もあります。表の名前と年月を確かめて開きます。

4

job tagで職業ごとに見る

職業情報提供サイト(job tag)の職業のページには、「統計データ」の中に「有効求人倍率」があります。年度ごとの全国の数字で、都道府県を選んで見ることもできます。

job tagの数字は、統計で使う職業の分け方をもとにしているため、そのページの職業だけの数字とは限りません。どの分け方の数字かは、job tagにある対応表で確かめられます。求人の数が少ない場合などは、数字が出ないこともあります。

ヒント

表を見るときは、「年月」「全国か都道府県か」「常用か、パートタイムを含むか」「季節調整値か実数か」の4つを先にメモしておくと、ほかの数字と比べるときに取り違えにくくなります。

仕事選びでの使い方

倍率が高い仕事を選べばいいの?

有効求人倍率は、職業全体で、求人と探す人のどちらが多いかを表す数字です。仕事の内容や働く場所、条件と一緒に見ます。

  • 倍率だけで仕事を決める倍率は職業全体の数字です。1つひとつの求人の条件までは分かりません。
  • 別の月・別の表の数字を、そのまま比べる年月と作り方がそろっているかを先に確かめます。

ヒント

気になる職業の数字を、全国と、働きたい都道府県で見比べると、地域による違いが見えてきます。応募する求人の、必要な経験・資格や働く場所は、求人票で1件ずつ確かめます。

まとめ

  • 有効求人倍率は、月間有効求人数を月間有効求職者数で割った数字。1を超えると求人の数のほうが多い
  • もとになるのはハローワークの求人と求職で、新卒の分は含まれない
  • 全体の数字(2026年8月は1.18倍)は季節調整値。職業別の表は常用(パートタイムを含む)の実数で、そのまま比べない
  • 職業別の数字は「一般職業紹介状況」の参考統計表やe-Stat、job tagの職業のページで調べられる
  • 年月・地域・常用かどうか・季節調整値かどうかをそろえてから比べる

出典(確認日:2026年10月15日)

のびキャリ編集部

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