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法律で「資格を持つ人」が要る仕事|宅建士・衛生管理者など6つの資格

資格を取ろうかな。……でも、どの資格が、なぜ仕事で求められるんだろう。

資格の中には、会社に「資格を持つ人を置く」ことや、「この仕事は資格を持つ人がする」ことが、法律で決まっているものがあります。
この記事では、6つの資格について、法律で何が決まっているか、どんな職場で要るか、どう取るかをまとめました。

この記事でわかること

  • 法律で決まっている「資格を持つ人を置く」「その人がする」の違い
  • 宅建士・衛生管理者・運行管理者・登録販売者・危険物取扱者・保育士の決まりと取り方
  • 求人票で必要な資格を確かめる見方と、試験の日程の調べ方

「資格が要る」の3つの形

「この資格があると仕事で求められる」って聞くけど、何が違うの?

資格の中には、「この仕事は資格を持つ人がする」「この会社には資格を持つ人を置く」と法律で決まっているものがあります。

資格は、法律の決まり方で、たとえば次のように分けられます。

法律の決まり方による分け方

業務独占資格

資格を持つ人以外が携わることを禁じられている業務を、独占的に行える資格。弁護士、公認会計士、司法書士など。

名称独占資格

資格を持つ人以外は、その名称を名乗ることを認められていない資格。栄養士、保育士など。

設置義務資格

特定の事業を行うときに、その資格を持つ人を置くことが、法律で義務づけられている資格です。

1つの資格に、いくつかの決まりが重なっていることもあります。

この記事では、分類の名前よりも「法律で何が決まっているか」で、6つの資格を見ていきます。会社がなぜその資格を持つ人を求めるのかが、分かりやすくなります。

会社に置く数が決まる資格

事務所や事業場ごとに、資格を持つ人を何人置くかが決まっている3つです。

宅地建物取引士(宅建士)

土地や建物の売買・交換と、売買・交換・貸借の代理や媒介(仲介)を仕事として行う会社は、宅地建物取引業法の決まりを受けます。事務所ごとに、成年者で専任の宅建士を決まった数以上置くことになっています。事務所では、業務に従事する人の5分の1以上、つまり5人に1人以上の割合です。

足りない事務所は開けず、足りなくなったときは2週間以内に整えることになっています。また、契約の前に、物件や取引の条件の大事な点を書面で説明する「重要事項の説明」は、宅建士にさせることになっています。説明のとき、宅建士は宅建士証を相手に見せます。

衛生管理者

労働安全衛生法などで、常時50人以上の労働者を使う事業場は、衛生管理者を選ぶことになっています。業種は問いません。衛生管理者は、働く人の衛生に関わる技術的なことを管理する役目です。

衛生管理者を選ぶ人数(一部)

50人以上200人以下

1人以上

200人を超え500人以下

2人以上

500人を超えると、さらに人数が増えます。選ぶ必要が出た日から14日以内に、その事業場に専属の人を選ぶのが基本です。

免許には第一種と第二種があります。第一種はすべての業種の事業場で、第二種は有害業務と関連の少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など、一定の業種の事業場でだけ、衛生管理者になれます。

運行管理者

事業用の車で荷物を運ぶ事業(一般貨物自動車運送事業)と、人を運ぶ事業(一般旅客自動車運送事業)は、営業所ごとに、運行管理者資格者証を持つ人の中から運行管理者を選ぶことになっています。運行管理者は、事業用の車の安全な運行を管理する役目です。

荷物を運ぶ事業では、原則として、営業所が管理する車の数を30で割り(端数は切り捨て)、1を足した数以上を選びます。車が29台までなら1人以上、30台なら2人以上です。

その人がする仕事が決まる資格

「その仕事を、資格を持つ人がする(立ち会う)」と決まっている2つです。

登録販売者

一般用医薬品は、薬剤師などからの情報をもとに、買う人が選んで使う薬です。医薬品医療機器等法で、薬局や、一般用医薬品を売る店舗などでは、その区分ごとに、誰に売らせるかが決まっています。

一般用医薬品を売る人

第一類医薬品

薬剤師

第二類医薬品・第三類医薬品

薬剤師または登録販売者

登録販売者として働くには、都道府県知事が行う試験に合格し、都道府県知事の登録を受けます。

危険物取扱者

消防法で、危険物の製造所・貯蔵所・取扱所では、危険物取扱者でない人が危険物を扱うときは、甲種か乙種の危険物取扱者の立会いが要ることになっています。一定数量以上の危険物を扱う化学工場、ガソリンスタンド、石油貯蔵タンク、タンクローリーなどの施設には、危険物取扱者を置きます。

危険物取扱者の3つの種類

甲種

すべての類の危険物の取扱い・定期点検・保安の監督。

乙種

指定の類の危険物の取扱い・定期点検・保安の監督。

丙種

ガソリン、灯油、軽油、重油など特定の危険物の、取扱いと定期点検。

資格のない人の取扱いに立ち会えるのは、甲種と乙種です。

名前と配置が決まる資格

保育士

児童福祉法で、保育士でない人は、保育士や、まぎらわしい名前を使えないと決まっています。名前が守られている資格(名称独占資格)の例です。保育士の名前を使うには、都道府県の保育士登録簿に登録します。

それとは別に、保育所には保育士を置くことが決まっています。数は子どもの年齢と人数に応じて決まり、たとえば乳児はおおむね3人に1人以上です。

取り方と受験資格の違い

受験資格は、資格によって違います。誰でも受けられる試験もあれば、卒業した学校や、実務の経験が要る試験もあります。

6つの資格の取り方

宅地建物取引士

指定試験機関は不動産適正取引推進機構。受験資格はなく、年齢・学歴を問わず受けられます。合格後、都道府県知事の登録(実務経験2年以上か登録実務講習の修了など)を受け、宅建士証の交付を受けます。

衛生管理者

厚生労働大臣指定試験機関の安全衛生技術試験協会が行う免許試験。大学・短大・高専を卒業して1年以上、高校を卒業して3年以上の労働衛生の実務経験などが受験資格です。

運行管理者

試験は国土交通大臣が行い、貨物と旅客の2種類。事業用の車の運行の管理の実務経験1年以上か、実務の経験に代わる講習の修了が受験資格です。

登録販売者

試験は都道府県知事が行います。2015年度の試験から、学歴や実務経験の受験要件はなくなりました。店舗の管理者になるには、別の要件があります。

危険物取扱者

試験は消防試験研究センター(都道府県ごとの支部)が行います。乙種・丙種は誰でも受けられます。甲種は、化学の学科の卒業や、乙種の免状と2年以上の実務経験などが要件です。

保育士

指定保育士養成施設を卒業するか、保育士試験に合格します。試験は指定試験機関の全国保育士養成協議会が行い、筆記試験は前期と後期があります。受験資格は、大学に2年以上在学して62単位以上など、学歴や児童福祉施設での勤務経験で決まっています。

2026年10月に確かめた内容です。くわしい条件は、それぞれの公式ページで確かめてください。

ヒント

受験資格に実務の経験が要る資格は、その仕事について経験を積んでから受ける流れになります。学生のうちに受けられるかどうかは、受験資格の欄で先に確かめておくと、計画を立てやすくなります。

求人票で確かめる見方

応募する時点で、もう資格を持っていないとだめ?

応募の時点で資格が要るかどうかは、求人ごとに違います。求人票の「必要な免許・資格」の欄で確かめます。

求人で資格の条件を確かめる流れ

1

「必要な免許・資格」の欄を読む

ハローワークの求人には、この欄があります。検索結果の一覧では、「資格不問」のアイコンが付いた求人もあります。仕事の内容の欄とも見比べます。

2

資格の名前で探す

ハローワークインターネットサービスのフリーワード検索は、「必要な免許・資格」の欄も対象です。資格の条件を「不問」にして探すこともできます。

3

職業の情報で調べる

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、職業ごとのページの「就業するには?」に「関連資格」が載っています。

ヒント

資格名があっても、「応募の時点で要るのか」「入社してから取るのか」が読み取れないときは、問い合わせて確かめると、準備の順番を決めやすくなります。

試験の日程の調べ方

試験の日程や申込みの期間は、試験を行う機関の公式ページに載っています。申込みは、試験日よりかなり前に締め切られることがあります。たとえば2026年度の宅建試験は、インターネットの申込みが7月1日〜7月31日、試験が10月18日、合格発表が11月25日です。

日程を調べる流れ

1

試験を行う機関のサイトを開く

上の「6つの資格の取り方」にある機関のサイトに案内があります。登録販売者は、受ける都道府県のページで確かめます。

2

申込みの期間を先に見る

試験日より前に、申込みが締め切られます。

3

回数と受け方を見る

たとえば衛生管理者は、センターごとに月別の日程の表があります。運行管理者は、運行管理者試験センターのサイトに案内があり、年2回(8月ごろと3月ごろ)、パソコンで受ける方式(CBT)です。

ヒント

1年の予定に試験を入れるときは、試験日ではなく、申込みの期間から逆に数えると、準備の時間をとりやすくなります。日程や会場は変わることもあるので、申し込む前に公式ページで確かめます。

まとめ

  • 法律で、資格を持つ人を「置く」「その人にさせる」「名前を使える」などが決まっている資格がある
  • 宅建士・衛生管理者・運行管理者は、事務所・事業場・営業所ごとに置く数が決まっている
  • 登録販売者・危険物取扱者は、資格を持つ人がする(立ち会う)仕事が決まっている。保育士は名前が守られ、保育所に置く数も決まっている
  • 受験資格は資格ごとに違う。実務の経験や学歴が要る試験もある
  • 求人票の「必要な免許・資格」の欄と、試験を行う機関の公式ページで確かめる

出典(確認日:2026年10月15日)

のびキャリ編集部

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