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キャリアの選び方更新日:読む時間:約8分

転職を考えたほうがいい?|いまの職場で確かめたい5つのサインと相談先

毎日遅くまで残業。有給休暇も取れていない。……転職を考えたほうがいいのかな?

働く時間や給料、職場での扱いには、法律で決まっていることがあります。
この記事では、いまの職場で確かめたい5つのサインと、それぞれの決まり、国の相談先をまとめました。辞めるか続けるかを考えるときの、整理のしかたにも触れます。

この記事でわかること

  • 残業・給料・ハラスメント・有給休暇・体調の、5つのサインと国の決まり
  • それぞれのサインで、自分で確かめることと、国の相談先
  • 辞めるか続けるかを考える前の、整理のしかた

確かめたい5つのサイン

いまの職場、このままでいいのかな。転職を考えたほうがいいの?

転職するかどうかの答えは、人によって違います。ただ、働く時間や給料、職場での扱いには、法律で決まっていることがあります。まずは、いまの職場で何が起きているかを確かめると、考えを整理しやすくなります。この記事では、5つのサインを順に見ていきます。

残業が多すぎる

法律で決まった働く時間(法定労働時間)は、原則として1日8時間・週40時間です。これを超えて働かせるには、会社と働く人の代表とで「36協定(さぶろくきょうてい)」を書面で結ぶ必要があります。そのうえで、残業(時間外労働)には上限があります。

時間外労働(残業)の上限

原則

月45時間・年360時間まで。

臨時的な特別の事情があるとき

会社と働く人の代表が合意すれば、年720時間まで。月45時間を超えられるのは、年6か月まで。

特別の事情があっても

時間外労働と休日労働の合計は、月100時間未満。2〜6か月のどの平均でも、1か月あたり80時間以内。

建設業、自動車の運転の仕事、医師などは、2024年4月から上限が適用され、一部に違う決まりがあります。

月80時間の残業は、1日あたり4時間くらいの残業にあたります。

残業の長さは、健康とも関係があります。労災(仕事が原因の病気などへの補償)の認定基準では、脳や心臓の病気の発症前1か月におおむね100時間、または2〜6か月にわたって月おおむね80時間を超える時間外労働があると、仕事と発症の関連が強いと判断されます。月おおむね45時間を超えて長くなるほど、関連は少しずつ強まると判断されます。

  • 1か月ごとの残業の時間休日に働いた時間も、分けて数えます。
  • 医師の面接指導時間外・休日労働が月80時間を超え、疲れがたまっている人は、申し出て医師の面接指導を受ける仕組みがあります。

ヒント

自分でも、始業と終業の時刻を毎日メモしておくと、相談するときに話しやすくなります。給与明細も、捨てずに取っておきます。

残業代や給料が払われない

給料(賃金)の払い方には決まりがあります。賃金は、お金で、直接本人に、全額を、毎月1回以上、決まった日に払うことになっています。金額は、最低賃金以上と決まっています。税金や社会保険料のように、差し引いてよいものもあります。

法定労働時間を超えたときや、深夜(午後10時〜午前5時)に働いたときは、1時間あたりの賃金の25%以上、法律で決まった休日に働いたときは35%以上を上乗せした賃金(割増賃金)を払うことになっています。1か月の時間外労働が60時間を超えた部分は、50%以上です。中小企業も、2023年4月からこの率になりました。

  • 給与明細の残業の時間と金額自分で書いた記録の時間と、合っているか。
  • 残業代が定額で決まっている場合何時間分の金額か。実際の残業時間で計算した残業代が定額より多いときは、その差額も払うことになっています。
  • 給料日決まった日に、全額が払われているか。

ハラスメントがある

職場のパワーハラスメント(パワハラ)は、次の3つをすべて満たすものです。1つ目は、優越的な関係を背景とした言動であること。2つ目は、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること。3つ目は、それによって働く人の就業環境が害されること。

客観的にみて、業務上必要で相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導は、パワハラに当たりません。

パワハラの6つの類型

身体的な攻撃

蹴ったり、殴ったり、体に危害を加える。

精神的な攻撃

脅迫や名誉毀損、侮辱、ひどい暴言など。

人間関係からの切り離し

隔離や仲間外れ、無視など。

過大な要求

業務上明らかに不要なことや、遂行できない業務を押し付ける。

過小な要求

業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じる。仕事を与えない。

個の侵害

私的なことに過度に立ち入る。

会社には、パワハラを防ぐための措置をとる義務があります。2022年4月からは、中小企業も含めて義務になっています。相談に応じて適切に対応する体制を整えることも、その中に入っています。2026年10月からは、カスタマーハラスメント(カスハラ)を防ぐ措置も義務になりました。

ハラスメントは、我慢していても解決しません。

ハラスメントで悩んだときの進め方

1

記録を残す

いつ、どこで、誰が、何を、何のために、どのように(5W1H)したかを記録します。メモや録音など、合った方法で残します。

2

社内で相談する

まずは信頼できる同僚や上司に。上司に相談できないときは、人事部や社内の相談窓口に。

3

社外の窓口に相談する

社内に窓口がないときや、社内で解決できないときは、外部の窓口に。相談したことなどを理由に不利益な取扱いをすることは、法律で禁止されています。

有給休暇が取れない

年次有給休暇(有給休暇)は、入社した日から6か月続けて働き、出勤するべき日の8割以上出勤した人に、10日与えられます。その後は、勤めた年数に応じて日数が増えます。週の出勤日が少ない人は、日数が少なくなります。

年10日以上の有給休暇が与えられる人には、会社が、与えた日から1年以内に5日を取らせることになっています。有給休暇を取った人に、不利益な取扱いをすることは禁じられています。有給休暇は、発生してから2年で時効になります。

  • 自分の有給休暇の日数何日あって、何日使ったか。分からないときは、人事の担当に聞きます。
  • この1年で5日取れているか年10日以上の有給休暇が与えられている人の場合。
  • 取りにくい理由仕事の量なのか、頼みにくい雰囲気なのか。分けて書き出すと、何を相談するかが決めやすくなります。

体や心の不調が続く

「こころの耳」は、厚生労働省の、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトです。自分の状態を確かめるツールには、職場でのストレスの度合いを見る「5分でできる職場のストレスセルフチェック」(57問)と、疲れのたまり具合を見る「働く人の疲労蓄積度セルフチェック」(27問)があります。どちらも5分くらいです。

こころの耳の相談窓口

電話相談

0120-565-455。月〜金は17時〜22時、土日は10時〜16時(祝日・振替休日・年末年始を除く)。メンタルヘルスや、働きすぎによる健康の不調の相談を受けています。

SNS相談・メール相談

SNS相談は電話相談と同じ曜日と時間帯。メール相談は24時間受け付けで、1週間以内に返信があります。

どれも、匿名・無料で相談できます。働く人の家族も相談できます。

ヒント

不調が続くときは、医師に相談する方法もあります。会社に産業医がいるときは、産業医も相談先の1つになります。

国の相談先

労働条件やハラスメントのことは、国の窓口に無料で相談できます。在職中のまま、これからの働き方を相談できる窓口もあります。

労働のことの相談先

総合労働相談コーナー

各都道府県の労働局や、全国の労働基準監督署の中などにあります。賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、労働問題のあらゆる分野が対象。予約はいらず、無料。面談か電話で相談できます。

土日祝・年末年始は休み。受付時間は窓口ごとに違います。

労働条件相談ほっとライン

0120-811-610(無料)。月〜金は17時〜22時、土日祝は9時〜21時(12月29日〜1月3日を除く)。働きすぎによる健康の不調や、払われない残業代などの相談先です。匿名でも相談できます。

ハラスメントの相談は、専門の窓口を案内するのが基本です。

個人向け無料キャリアコンサルティング

厚生労働省の委託事業。在職中の人も、これからの仕事や働き方を無料で相談できます。対面かオンラインで60分。

仕事の紹介はしていません。学生は対象外です。
2026年10月に確かめた内容です。

辞めるか、続けるかの整理

サインに当てはまっても、答えは1つではありません。辞めるか続けるかを決める前に、いま起きていることを分けて書き出すと、次にすることが見えやすくなります。

書き出すときの3つの問い

1

何が、いつから続いているか

残業の時間、給与明細、言われたこと。日付と一緒に書きます。

2

話して変わりそうなことか

仕事の量や担当、働く部署など、上司や人事に相談して変わる余地があるか。

3

誰に相談できるか

社内(上司・人事・相談窓口)、社外(国の窓口)、体のこと(医師)。

考え方

迷いやすい

「辞めるか、続けるか」の2つだけで考える

どちらにも決めきれず、ひとりで抱えこみやすい。
整理しやすい

「何が起きているか」「誰に相談できるか」に分けて考える

いまできることから、動きやすい。

転職をする場合の流れや期間は、別の記事で詳しくまとめています。

ヒント

体調が悪いときは、大きなことを決める前に、休むことや医師に相談することを先にすると、落ち着いて考えやすくなります。

まとめ

  • 残業の上限は、原則として月45時間・年360時間。特別の事情があっても、休日労働と合わせて月100時間未満・2〜6か月平均80時間以内
  • 賃金は全額を毎月決まった日に。残業や深夜は25%以上、法定休日は35%以上、月60時間を超えた残業は50%以上の割増賃金
  • パワハラは3つの要素と6つの類型。悩んだら5W1Hで記録を残し、社内・社外に相談する
  • 年10日以上の有給休暇がある人は、会社が年5日を取らせることになっている
  • 迷ったら、総合労働相談コーナー・労働条件相談ほっとライン・こころの耳など、国の窓口へ

出典(確認日:2026年10月15日)

のびキャリ編集部

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